2011年
2月
13日
日
滝山寺の鬼まつり。
2月12日、19時40分頃。
長い階段を登りきると、すぐ目の前に2mはあろうかという大きなたいまつが2本、向き合うように斜めにかけられており、めらめらと燃え盛っていた。
もうもうと立ち上がる煙の向こうには、本堂の前に並ぶ正装をした人々の姿が逆光で浮かび上がっている。
たいまつには絶えずモップのようなもので水がかけられている。燃えすぎるのを抑えているようだ。
「水が足らんぞ!」と必死に水を継ぎ足している。
突然、左手のたいまつが地面にどさっと落ちた。
たいまつを支えている添え木を結ぶ縄が燃えて切れたのだろうか?
まだ火の手は衰えていない。
続いて右側のたいまつも地に落ちる。
「消せー!」っと怒号にも似た叫び声。
ただならぬ緊張感の中、一瞬の静寂が辺りを包んだ。
シャンシャンシャンシャン・・・。
本堂回廊の右手がパッと明るくなり、身の丈ほどはあるたいまつを抱えた男たちがなだれ込んできた。
文字通り息を呑んだ。
火柱は屋根にも届く勢いだ。
本当に燃やしてしまうんじゃなかろうか、と心配になりつつも炎に魅入られてしまった。
ふと男たちが1mほどの人形らしきものを抱えていることに気づく。
眼を凝らすと、赤装束をまとい、木でできた鬼の面をかぶった子どもだ。
大人の鬼もいる。(後で知ったのだが、この面は運慶の作との謂れがあるそうな)
回廊を左手に抜けては右手からまた現れ、、、を繰り返すと、最後に鬼が鏡餅を振りかざして登場し、去ると共に火まつりの幕が閉じた。
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初めて滝山寺の鬼まつりを見ましたが、正直圧巻でした。
まだ行ったことがない人は、ぜひ一度体験することをおすすめします。
(amachin)